【鷹野雅弘】による最近のブログ記事
Illustrator CC 2014のリリースに伴い、改めて調査してみました。
CS6 | 16.2.1 | CC | CC 2014 | 懸念点 |
[文字]パネル内、command+クリックで値の初期化ができない | ||||
[行送り]のアイコンをダブルクリックしても、文字サイズと同じ値にならない | ||||
[プリント]ダイアログボックスを開いたとき、[部数]がハイライトしない(2回tabキーを押す必要がある) | ||||
インライン入力をオフにできない(Mac版のみ)([テキスト]環境設定の[ラテン文字以外にインライン入力を適用]) | ||||
文字入力中にスペースバーで[手のひらツール]に切り替えられない | ||||
[カラー]パネルの[C]や[M]、[線]パネルの[線分]、[間隔]などの項目名をクリックしても、対応する入力ボックスがハイライトしない | ||||
Illustratorを再起動するとアクションの一部が消失する | ||||
[アクション]パネルをボタンモードにすると、commandがCtrlと表示される | ||||
回転が雑 |
[アクション]パネルをボタンモードにすると、commandがCtrlと表示される…は、ちょっとダサすぎる。
2014年7月7日(月)18:00-19:30、ワテラスコモンホール(神田淡路町)でAdobe Muse 誰でもできるWebサイト〜ポートフォリオサイト、ティザーサイトを手軽に作る〜が開催されます。
Museは、コードの記述なしにWebサイトを作成できるアプリケーション。すぐに消えるかなと思いきや、継続的に手が入り、バージョン8.0に育っています。 IllustratorやPhotoshopなどのプリントメディアのスキルやデータ資産をお持ちの方に向いています。
- Museの新機能
- Adobe Muse CC入門ガイド | Adobe Design Magazine
- Muse CCラーニングとサポート | チュートリアル、ヘルプ、トラブルシューティング&コミュニティ
参加費は無料(主催:ボーンデジタル)。
Illustrator CC 2014は、Illustrator CCの設定を引き継げない、という悲しい状況に際し、環境の移行についてまとめてみました。
追記
「設定の同期」は、CC 2015の11月アップデートにて廃止されてしまいました(Illustratorだけでなく、InDesign、Photoshopも)。
ただし、Illustratorのみ、個別の設定の書き出し/読み込みは残っています。
環境の移行
Illustratorでは、キーボードショートやパネル位置などの環境設定のほか、スウォッチ、グラフィックスタイルなどのライブラリ、文字組みや合成フォントなど、さまざまな設定がありますが、次のような場合に、クリアしたり、リストアできると便利です。
- 設定のクリア:Illustratorが不調なときに、デフォルトに戻して原因の切り替えを行いたい
- 設定のリストア:コンピュータを買い換えたり、OSを再インストールしたとき、グループワークを行っているチームで環境を揃えたいとき
このような作業は煩雑で手間でしたが、Creative Cloud版のIllustratorでは、同じアカウントでログインした同士の環境を揃えたり、設定を書き出し、アカウント以外にも読み込まれることが可能になっています。
まとめると、環境を移行したり、統一化するには、次の3つの方法があります。
- 設定の同期(Creative Cloudのみ)
- 個別の設定の書き出し/読み込み(Illustrator CC(17.1)以降のみ)
- マニュアルでちまちまと移行する
設定の同期
Illustrator CCをはじめ、Photoshop CC、InDesign CCなどのCreative Cloudツールの多くには「設定を同期」機能が用意されています。
パネルの位置やキーボードショートカット、ブラシなどの設定情報をクラウドに保存し、任意のタイミングで同期を行うことが可能です。
CCとCC 2014の互換性がちょっとトリッキーなことになっています。
- ドキュメントのバージョン(互換性)
- 「同期の設定」
- 「個別の設定」(書き出し/読み込み)※Illustratorのみ
ドキュメント | 同期の設定 | 個別の設定 | |
---|---|---|---|
Illustrator | 互換 | 互換性なし | 互換性なし |
Photoshop | 互換 | 起動時に「プリセットを次のバージョンから移行しますか?」というダイアログボックスが表示される | - |
InDesign | CS2014で保存したドキュメントは CCでは開けない |
| - |
理想
- アプリケーションごとに異なる対応でなく、設定の移行方法が揃っている方が望ましい
- Illustratorの「個別の設定」のように、明示的に設定を保存できるとナイス
- 「設定を同期」で扱える項目が、Illustrator、Photoshop、InDesignでもう少し共通化して欲しい
ご参考:
Illustrator CC 2014のいいな〜と思うところのひとつが「新機能をオフにできること」です。ちょっと後ろ向きの方向性ですが、現場では大事。
新しいツールやワークフローは慣れるまで生産性が下がるので、時間のあるときに、じっくりいじってから導入したいという方に向いています。
ペンツールのラバーバンド
Illustrator CC 2014では、ペンツールの描画時に「ラバーバンド」と呼ばれるプレビュー機能が付きました。ペンツールに慣れていない方には喜ばれそうですが、その反面、ベテランユーザーには“まどろっこしく”感じるかもしれません。
ペンツールが使いにくいよ? 使いにくいよ…
— カワココ (@kawacoco) 2014, 6月 22
その場合には、環境設定の[選択範囲・アンカー表示]カテゴリの最下部、[ペンツールのラバーバンドを有効にする]オプションのチェックをはずします。