【鷹野雅弘】による最近のブログ記事

デジタルスケープ主催、株式会社マルチビッツ共催で開催されたMac OS X、Adobe CS3への移行「ノウハウ」セミナーのフォローアップ第2弾です。

第1弾はこちらです。

InDesign CS3と、下位バージョンとの互換性は?(InDesign CS2、InDesign CSで読めますか?)
InDesignの導入にあたり、バージョンの統一は大きな問題です。
InDesign CS3ドキュメントは、InDesign CS2で開くことはできません。
InDesign CS2で読むためには、InDesign CS3のメニューバーの[ファイル] → [書き出し]を選択して、「InDesign互換」フォーマット(.inx)で書き出します。
InDesign CS3から書き出された「InDesign互換」ドキュメント(.inx)は、InDesign CS2で開くことができます(InDesign CSで開くことはできません)。
同様に、InDesign CSでInDesign CS2を開くためには、InDesign CS2から「InDesign互換」ドキュメント(.inx)で書き出します。
InDesign CS3ドキュメントを、InDesign CSで開くためには、「InDesign互換」への書き出しを2回行う必要があります。
InDesign CSからも「InDesign互換」を書き出すことができますが、InDesign 2では「InDesign互換」ドキュメントを開くためのプラグインが配布されていないため、開くことはできません。
なお、上記バージョンにしかない機能は、消失したり、設定が変わることがあります。
QuarkXPressファイルをInDesignで開くことができると聞きましたが...?
QuarkXPressファイルは、InDesignの各バージョンで開くことができます。 ただし、すべてが保持されるわけではありませんので注意深く検証する必要があります。 特に、QuarkXPressのXtensionは、InDesignには対応していません。
なお、私の経験ではQuarkXPressドキュメントをInDesignで開くとファイルサイズが重くなってしまいました。InDesign上からオブジェクトを削除しても、ファイルサイズが減らないことがありました。余裕のあるときには、InDesignでゼロスタートしたほうがよいでしょう。
フォント管理ソフトは何がよいですか?
フォント管理ソフトの選択肢には、Font Book、Extensis Suitace Fusion、Linotype FontExplorer Xなどがあります。
Font BookはMac OS Xに付属するため、余計な出費なく使えます。フォント管理の際、フォントを移動して管理するため、特にマルチユーザー環境ではおすすめできません。
画像:Extensis Suitcace FusionパッケージExtensis Suitcace Fusionは、Mac OS 9時代から定評ある「Suitcase」のMac OS X対応版。IllustratorやInDesignなど、開こうとするドキュメント内にフォントがない場合に、自動でフォントをオンにする(アクティベート)などの機能があります。唯一の難点は、導入費用として12000円ほど(Amazonでは10,944円)かかることです。
Linotype FontExplorer Xは、ライノタイプ社から無償で提供されています。非常に安定していて使い勝手のよいアプリケーションですが、ユーザーインターフェスが英語なのが難点です(和文フォントは使えます)。
また、インストール時にSuitcaseのように自動アクティベートを行うためのプラグインを、Illustrator、InDesignにインストールしようとします。 日本語環境ではうまく動作しないのでインストールしないように注意しましょう。

画像:Photoshop world 200710月25-26日、 TOC ARIAKE / CONVENTION HALLにてPhotoshop World 2007が開催されます。

目玉のキーノートセッション『史上最強の「Photoshopスーパースターズ」特別講演』では、 John Knoll (第79回アカデミー賞視覚効果賞 ILM所属 / 「パイレーツ・オブ・カリビアン」視覚効果スーパーバイザー)、Thomas Knoll (Photoshop生みの親)、Russell Brown (Photoshopの伝道師)など、たくさんのセッションが開催予定です。

indd_script.gifInDesign CS3で選択したテキストの改行コードを削除するスクリプトを、市川せうぞーさんが書いてくださいました

昨今、メール本文等で原稿を受け取る機会が増えています。多くのメーラー(メールソフト)では、38文字程度で改行されてしまうため、改行コードを取る作業をテキストエディタ等で行う必要があります。InDesign CS3で実行できればひと手間省けます。

ダウンロード後に解凍したら、delete_return.jsx」ファイルを、「/Applications/Adobe InDesign CS3/Scripts/Scripts Panel/」に入れると[スクリプト]パネルに表示されます。

テキストを選択して、「delete_return.jsx」をダブルクリックすると実行されます。

感謝。

DSC03199.jpgThe InDesign Conferenceの終了後、「アドビ段落コンポーザーの詳細説明」というセッションを担当したナット・マッカリーさんをつかまえて、下記の要望をぶつけてみました。

「そもそも、その機能はその要望とは無関係なんですよ」とか「それはバグじゃなくて仕様なんだよ」とか「それはOSの仕様でムリ」とか、返答いただいたので、追って下記のリストに書き加えたものをアップします。

  • オブジェクト(フレーム)の大きさを指定したい:オブジェクトスタイルに追加
  • 文字流し込み時の挙動の変更: 段落を選択して(正確には段落の最後の改行コードを一緒に)、文字を流し込むとスタイルが変更されてしまう....
  • サイズ増加/減少: InDesign CS2では、配置された画像も一緒に増加/減少された。 InDesign CS2では元の100%に対して増加/減少、InDesign CS3では現状に対してに変更。環境設定でチョイスしたい。
  • 最近使用したフォントを表示する機能
  • アクション機能の搭載: Illustrator、Photoshopで親しんでいるアクション機能を搭載してほしい
  • スペルチェック機能
    段落スタイルを使用すると、日本語もスペルチェックされてしまうバグを解消
  • キーボードショートカット
    • キャンセル:command+.のキーボードショートカットが効かないことがある(特に、テンキーの「.」キーではNG)
    • 次の文字を消去:shift+delete(delキーは、ラップトップパソコンでは非対応)
    • テンキーを使うキーボードショートカット(MacBook/MacBook Proでの作業に対応)
    • オブジェクトレベルの表示のキーボードショートカット変更がほしい
    • 機能エリア:メニューとその他を区別(Illustratorのように)、あいうえお順でなく、メニューの順番に
    • 整列(水平方向に分布)のキーボードショートカットが効かない
  • [タブ]パネル(command+shift+Tで閉じる動作も)
  • [文字]パネルのフォントをハイライトするキーボードショートカット
    (Illustratorのように、command+option+shift+F/Mキー)
  • 機能強化: オーバーフローチェック(PDF書き出し等のときに出てきますが、事前に)
  • ドキュメント切り替え: QuarkXPressライクに、タイトルバーをshift+クリック、またはコンテクストメニューから選択したい
    ([ウィンドウメニュー]からの切り替えや、command+F1での切り替えは3つ以上、書類が開いているときに面倒)
  • 複数ドキュメントの表示: [ウィンドウ]→[アレンジ]→[横に並べて表示](縦に並べて表示)は、ローカライズのミス?
  • XHTML書き出し: InDesign内で、見出しのスタイル付けができればよいのでは?
  • 合成フォント
    • フォント名の変更
    • Illustratorでの同期
  • InDesignスタイルとCSSの互換性
    CSSではボックスの各辺に対して、内マージン(padding)罫線(border)、外マージン(margin)を設定できる。これに準じては?
  • 新規ドキュメント作成時に、レイアウトグリッドで「横組み」を選択しても、 [書式]→[組み方向]は「縦組み」のまま
  • テキストオブジェクト: Illustratorユーザー向けに、フレームを持たないテキストオブジェクトを描画させて...

9月12-13日に「InDesignコンファレンス東京」というイベントが終了しました。私(鷹野)も受講者として参加しましたが、充実したセッション内容で、会場も盛況でした。

ぜひ、次回の開催を望みます。

DTP tech. Noteにて、市川せうぞーさんが配布資料一覧等を公開されています。

indesignConference.jpg

▲こちらの写真は、ナット・マッカリーさんによる「アドビ段落コンポーザーの詳細説明」のようす

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