第164回 バンフーセミナー「10倍ラクするIllustrator仕事術 2015(テキスト編)」が終了しました

この記事は鷹野雅弘によって執筆されました。
公開日:2015年3月18日、更新日:2015年12月29日
 

2015年3月18日にベルサール神保町で第164回 バンフーセミナーが開催され、「10倍ラクするIllustrator仕事術 2015(テキスト編)」セッションを鷹野雅弘(スイッチ)が担当しました。

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セミナーにご参加いただいた方は、独自アンケートへの回答をお願いします。デモデータや追加情報などをお送りします。

いただいた質問など

アピアランスを使って作業するとき、入稿前に気をつけることはありますか?

フォントをアウトライン化する必要がある場合、まず、アピアランスを分解してから、アウトライン化するようにしましょう。先に、アウトライン化するとトラブルの元です。

本日の解説ではトラッキングに触れていませんでした。トラッキングは使わないのですか?

トラッキングは、複数の文字の間隔を同時に調整します。よって、トラッキングで詰めようとすると、詰まりすぎるところが出たり、逆に、文字間隔が不自然な箇所を残したまま全体が詰まるだけになってしまいます。

使用する場合には、まず、自動カーニングと手動カーニングを併用して文字を適切に詰め、その上でトラッキングをかけます。私は主に、トラッキングはアケ組み(文字間隔を広げる)ときに使っています。

カギ括弧を細くするとき、文字ではなく罫線を使うとのことでした。アピアランスで実現できませんか?

こんな感じです。

「エリア内テキストの幅は、文字サイズの整数倍」というのを良く聞きますが、これはカーニングが「自動」や「オプティカル」の時は関係ないことと認識していますが、間違っていますか? 原稿用紙のように方眼状に組む時だけの鉄則ですよね?

確かにそうですね。私は本文もツメ組みを好むため、ご指摘通りなのですが、キャプションなど、1行あたりの文字数が少ない場合には、自動カーニングが効いても文字によって“文字サイズの整数倍”でないと、余分な空白が空いてしまうことがあります。つまり、1行あたりの文字数なども考慮しつつということになると思います。実際のところ、私は結構、感覚でやっています。

「タイトルや大見出しでは、助詞や単位の文字は小さくする」場合、対象の文字列を選択した後、「フォントサイズの数値」を小さくする方法と、「垂直比率」「水平比率」を小さくする方法では、どちらが効率的でしょうか?

「垂直比率」「水平比率」での調整ですがよい派が多いようですが、私は、「フォントサイズの数値」を小さくする方法がよいと思います。

  • Illustratorの基本機能だけでできる
  • 手間が少ない

フォントサイズを数値指定したり、↑/↓キーで変更すると、すべてのフォントサイズが変わってしまいますが、⌘ + option + </>キーなら、フォントサイズを下げた文字も一緒に装丁的に変化します。

複数行にわたる場合には、「垂直比率」「水平比率」を使うのが吉です。

「けんけんがくがく」の用法が誤っています。

ご指摘ありがとうございます。失礼しました。

テキストエリアのボックス自体に色を付けても現在は問題無いのでしょうか? 大昔(Ver.5.5とか8の頃?)、テキストエリアのボックスの塗りと線それぞれに色を付けたところ、文字のアウトライン化で色を付けたテキストエリアが消えてしまった事があり、それ以来怖くて囲みコラムでもテキストと囲み用の図形を別々に作っていました。

大丈夫だと思います。ご心配の場合には、[透明部分を分割・統合]を実行して、テキストをアウトライン化せずに、テキストとボックスをバラバラにするとよいかもです。

段落スタイル・文字スタイルですが、私は一切使っていません。以前、Indesignと同じように使ったら痛い目にあいました…。 コピーペーストするとスタイルが外れる?ようなことがあったと思います。便利な使い方とあわせて、その辺りの注意点等も知りたいなぁと思いました。

これですね…

ScriptKeyAiの[フォーマットなしでペースト]を使うなどの方法も有効です。

私自身、この手の内容はInDesignで行うべしという考えで、Illustratorでヘビーに使うことは少ないです。

こちらも参考にされてください。

「合成フォントを使って、括弧類を“軽く”する」方法を知らなかったので、今まで合成フォントを使っていてもそこだけ細いウエイトの文字スタイルを作って充ててました。今度から合成フォントだけで済むので楽になります!

役立てていただけそうでよかったです。最近のデジタルフォントは拗促音(小書き)の文字が大きめですよね。これを小さくして、ウエイトを上げる場合、これも合成フォントで行うことができます。

また、口頭で申しましたが、値組みで「円」「¥」だけフォントサイズを下げたり、「,」のベースラインシフトを変更したり、電話番号や番地のベースラインシフトを調整するのにも使えます。

なお、合成フォントといえば、祖父江 慎さん。この方の使い方が狂っていて(褒めています)、「と」はこのフォント、「し」はあのフォントみたいに、組み合わせるなんてことをされています。

合成フォントは、Illustrator CS6以降、複数の文字種を同時に選択できるようになったのでよいのですが、和文と英数字のみの「簡易モード」があればいいな、と思っています。

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『10倍ラクするIllustrator仕事術』改訂版

『10倍ラクするIllustrator仕事術』(増強改訂版)は、2011年発売の『10倍ラクするIllustrator仕事術』の改訂版。

2014年に技術評論社から発売、現在6刷。2011年版と合わせて38,000部のロングセラーとなっています。

詳しくはサポートサイトにて。

画像:『10倍ラクするIllustrator仕事術』改訂版

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