Create Now Design Tour Special「CS vs CC徹底比較セミナー・特別編」が終了しました + 「Illustrator CCで可能になったこと」リスト
2014年4月25日(金)、六本木アカデミーヒルズ 49F タワーホールでCreate Now Design Tour Special「CS vs CC徹底比較セミナー・特別編」が開催されました。その中で鷹野 雅弘(スイッチ)が「ユーザー目線からのCC VS CS徹底比較」セッションを担当しました。
GW直前にもかかわらず、動員は320人だったそうです。
坂野さんのセッション
坂野公一さん(welle design)による水木しげる漫画大全でのブックデザインの話も非常に有意義でした。
ネタリスト
ご紹介したネタは下記の通りです。下線の引かれている箇所は、関連するエントリーへのリンクが設定されています。
※今回はIllustratorにフォーカスしました。
課題 | 従来(CS6まで) | CC | 備考 |
---|---|---|---|
ポイント文字とエリア内文字の変換が面倒 | コピー&ペーストで頑張るか、スクリプトを使う | バウンディングボックスの右側についた切り替えのハンドルをダブルクリック | エリア内文字にオーバーセットテキストがある場合、消失するので注意 |
フォントを選ぶのに時間がかかる | ・「最近使用したフォント」を使う ・[フォント]フィールドをハイライトして(command + option + shift + F/M、最初の数文字をタイプする | ・フォント検索 ・お気に入り(InDesignのみ) | ・お気に入りはInDesignのみ ・[文字]パネルと[書式]メニューで、ウエイトの選択方法がかなり異なる |
環境の統一(復元)が面倒 ・作業チームや教室など ・マシンのリプレース(買い換え)など | ・初期設定ファイルを丁寧にバックアップし、戻す | ・設定を同期 ・設定の書き出し/読み込み(Illustratorのみ) | ・現状では、同期できる項目がアプリによって異なる ・「書き出し/読み込み」はIllustratorのみ |
文字がばらけたような表現をしたい | アウトライン化、グループ解除してから、1文字ごとに回転、移動、拡大縮小、カラーリングを行う | 文字タッチツールを使う (※下位互換性もあり!) | 1文字ずつ、スピーディにカラーリングするときにも有効 |
ルーラーガイドの作成がなにげに面倒 | がんばる! | 定規上でダブルクリック | ・shiftキーを押すと、目盛に吸着する) ・定規の原点からcommandキーを押しながらドラッグすれば、縦横2本のガイドを同時に作成可能) |
[キーボードショートカット]ウィンドウ内で、設定したコマンドがどこにあるのかわからない | がんばって探す! (テキスト書き出ししてから、エディター上で検索) | [キーボードショートカット]ダイアログボックス内の[検索]ボックスを使う | ツールとコマンドを串刺しできない |
ベジェ曲線の習熟がタイヘン… (新人に、切り抜きのパスを切らせるときなど) | がんばる!! | ペンツールでアンカーポイントを追加していき、アンカーポイントツールで曲線化 | アンカーポイントからの2つのハンドルが連動しないので注意(精密なトレースには向かない) |
CMYK以外のカラーを使っているかをスピーディに知りたい | PDFに書き出して、PDF内でチェック | [分版プレビュー]パネルで[使用されている特色のみを表示]オプションにチェックを付ける | |
白のオーバープリントが問題 | [属性]パネル内にアイコンが表示されたり、警告ダイアログボックスが出る(だけ) | [ドキュメント設定]ダイアログボックス内に、[出力で白のオーバープリントを破棄]オプションにチェックを付けると、PDFやEPSでの保存、プリントアウト時に白のオーバープリントを破棄される | 過去バージョンで制作されたドキュメントの扱いに注意 |
ルーラーガイドを書こうと思って、ドラッグをはじめたけど… | 一旦、ルーラーガイドを作成してから取り消し(command+Z) | ドラッグ中にEscキーを押す (その他、オブジェクトの選択などにも使える) | 最近のIllustratorはデフォルトでガイドのロックがオフになっている |
ファイルの収集が面倒 | スクリプトや有料のユーティリティを使う | パッケージ機能を利用する | 「ドッペルゲンガー症候群」に注意 (正確には、Illustrator CS6のCreative Cloud版から実装) |
埋め込んだ画像を取り出したい | …(できたっけ?)できなくはないけど、面倒… 「リンク切れの画像を抽出するには」(『10倍ラクするIllustrator仕事術』pp.124-125参照) | [リンク]パネルメニューから[埋め込みを解除]をクリック… | ファイル形式はPSD/TIFF (正確には、Illustrator CS6のCreative Cloud版から実装) CS4まではフリープラグイン Replace Rasterが使える |
特定のコーナーのみ、角丸にしたい | ・はさみツールで分割して角丸に設定し、アピアランスを分割してから合体 ・角丸長方形と四角形をパスファインダーで合体 | ライブコーナーを使う | ・タブ形状を作るときにも有効 |
よく使うツールがサブツールになっていて、切り替えが面倒 | ・たとえば、長方形ツールと楕円形ツールだったら、ツールを分離させる ・キーボードショートカットを使って切り替える | カスタムツールパネルを使って、よく使うツールだけを集めたパネルを作成する | Illustratorのみ。 InDesignに欲しい。 |
お伝えしそびれたIllustrator CCの唯一の難点は、アクション機能がイケていないことです。
この問題以外だと、最新版(CC)を使わない理由は見当たりません。
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いただいたツイートを掲載しておきます。
Adobeセミナー後試してみるメモ〈イラレCC①アンカーポイント変換ツールでベジェ曲線の線上が触れる②新規ツールパネルでカスタマイズできる③ライブコーナーで簡単に角丸調節 ④ポイント文字とエリア内文字の変換は文字の末にあるピンみたいのをWクリック etc...( ´ ▽ ` )ノ
— MillePicture (@TausendSkizze) 2014, 4月 25
Adobeセミナー、デザイナーあるあるを講師の方がAdobeにダメなとこ良いとこ言ってくれてて最高すぎます!!!社内に共有できるデザインわかる人いないから感動しながらセミナー受けてて学生に戻った気分!勉強最高\(^o^)/ https://t.co/OWg29Ishfa
— A-U3 (@A_U3) 2014, 4月 25
ご参考:
- Adobe Design Magazine Channel: シーズン2 第1回「ここ数バージョンのIllustratorで強化されながらも見過ごされている(であろう)機能、ベスト10」が終了しました - DTP Transit(CS6, Creative Cloud, Illustrator, Ustream, アドビ, セミナー, イベント, 展示会)
- 「生でエキスパートが語る」第3回に鷹野雅弘が出演しました #ekinama - DTP Transit(Illustrator, 「生でエキスパートが語る」シリーズ, 『10倍ラクするIllustrator仕事術』, セミナー, イベント, 展示会)
追記(2014年5月6日):
かなり手が入っていますが、まだまだ、できないこと/修正されるべき日本語訳などがあります。