「Creativeセミナー」(主催:富士ゼロックス東京)での 『温故知新で振り返るIllustratorの進化』セッションが終了しました
2017年7月4日、東京コンファレンスセンター・品川で開催された「Creativeセミナー」(主催:富士ゼロックス東京)にて、 『温故知新で振り返るIllustratorの進化』セッションを、鷹野 雅弘(スイッチ)、岩本 崇さん(アドビ システムズ)が担当しました。
Adobe Illustrator 30th Anniversary Celebration
30周年記念のベクトルアートは、Adobe Stockからダウンロードできます。
質問
当日、アプリ内でいただいた質問とその回答です。
IllustratorはMacBookのタッチバーには対応していますか? していない場合、これから対応予定はありますか?
現在対応していません。また、対応の噂も聞こえてきません(鷹野)。
岩本さんに聞いてみます。
以前は、IllustratorからPostScriptファイルを書き出し、Distillerを使ってPDF変換していました。Illustratorの[別名で保存]を使ってもまったく問題ないのでしょうか?
セミナー中に回答済みですが、
- Illustrator CS以降、Illustrator内からのPDF書き出しが逆にベター
- 「PostScriptファイル≒PDX/X-1a」。つまり、強制的に分解されてしまうので、逆に、「PostScriptファイル」経由は好ましくない。
最近、Illustrator向けのスクリプトが作られているようです。「これは便利!」というものを教えてください。
デモしましたが、このあたりをワークフローに組み込むとはかどります。
- 改行ごとに、異なるテキストオブジェクトにする
- 見た目通りを改行として、ひとつのテキストオブジェクトにする
- すべての改行を削除する
ダウンロード先などは下記をご覧ください。
- Illustratorで複数行のテキストを1行にしたり、行ごとに分割したり、分割したテキストをまた合体する操作をスクリプトで行う - DTP Transit
- スクリプトで一変するIllustratorでのテキストの扱い - DTP Transit
- スクリプトで実現するIllustratorでのテキスト内の数字の増減 - DTP Transit
せーのピッのピッはなんのボタンですか?
上記のスクリプトに対して、Keyboard Maestroを使って、キーボードショートカットを割り当てています。
macOSユーザーならSPAi、WindowsユーザーならAi Script Assistなどがあります。
スクリプトを実際に使う方法については、こちらにて解説しています。
昔のバージョン(8あたり?)であった、なんて読むのかわからない漢字を白いパレットにマウスで描くと検索してくれるような機能はCCにありますか?
ほかの方が答えてくださいました。
読むのかわからない漢字を白いパレットにマウスで描くと検索してくれる機能はAdobe CCとかCSでなくてインクラインプロセッサのATOKの手書き文字入力と言うものではないでしょうか。残念ながら最新のATOK 16でこの機能がなくなっていて私も困っています。
私も困っています。iPhoneやiPad用に同様のことを実現できるアプリがありますので、それを使いましょう。
- iPhoneで「手書き入力」ができるって知ってた? | AppBank - iPhone, スマホのたのしみを見つけよう
- 手書き変換mazecについて | あらゆるタブレット端末で使える手書きノートアプリ MetaMoJi Note
GPUプレビューで作業すると薄白くなるんですがこれは設定の問題ですか?仕様でしょうか?CPUと同じ色表示にはできるんでしょうか?
GPUプレビューがオンのときに、もろもろの問題が出ることがありますので、その際には適宜オフと切り換えながら作業するのが現実的です。
仮装空間のパースにポスターやグラフィックをきれいに貼り付けられる方法を教えてください。 オブジェクトに合わせて画像データを自由に変形させて切り貼りしたいのですが、簡単なやり方があれば教えていただけますか? 特に円柱などがどうすれば綺麗にできるか知りたいです。
後送します。
鷹野さんはDTPもWebも最新バージョンでお仕事されていますか?
はい。
ただし、macOSのバージョンアップには慎重で、メインマシンでは、OS X El Capitanです。
新しいMacを購入してタイムマシンバックアップからアプリケーションを移行しましたがAdobe CCのアップデートが進まなくなってしまいました。現在の、Illustrator CCは、V17.0.0です。再インストールしないとダメでしょうか。
「タイムマシンバックアップからの移行」は一切使わない方がよいと考えています。
設定ファイル関連は、別途、組み込み直させるようバックアップしておきましょう。
なお、Creative Cloudアプリケーションのインストールは、ひと昔前では考えられないほど、短時間で行えますよ。
普段はPhotoshopを使っています。Illustratorでスウォッチのラインやドットを使って素材を作ると、隙間が空いてしまいます。隙間が開かないように出来ますか?
Illustratorでコピー、Photoshopに(スマートオブジェクトとして)ペーストされているとのことですが、ほかの方法を試してみてください。
- Illustratorで[分割・統合]でバラバラのオブジェクトにしてから[パスファインダー(合流)]で隣り合ったオブジェクトを合体、それからスマートオブジェクトとしてペースト
- IllustratorからPNGとして書き出してから配置
- Illustratorドキュメントをそのまま配置
それでも解決しない場合、怪しいのはピクセルグリッド関連です。新規ドキュメントの作成時、また、オブジェクトがピクセルグリッドに整合されているかどうかなどをご確認ください。
調べて見ると、根強いですね。
- Illustratorでパターン作成時に白い線が入る場合の解決方法 - HappyFabric Blog
- 作成した パターンに線が入ります。 |Adobe Community
- Illustratorのパターンに隙間ができる問題 - がーにゃそブログ
- パターンくっつけてもやっぱり継ぎ目出ます ん~。でもベーシック_ラインは継ぎ目が出ないんですよねぇ。 何がどう違うんでしょうね?
- Illustrator パターンに継ぎ目ができてしまいます・・・ - ギンガ... - Yahoo!知恵袋
質問(2)
アドビ岩本さんから回答いただきましたので、掲載します。
IllustratorはMacBookのタッチバーには対応していますか? していない場合、これから対応予定はありますか?
今は未対応ですが、鋭意取り組んでいますので、遠くないうちに対応致します。
運営会社が同じFotoliaを契約しているのですが、今後Adobe stockのようにライブラリで使えるようにならないでしょうか ?
残念ながらこちら予定はありません。Fotoliaの更新時等、Adobe Stockへの 移行をご検討ください。
たいへん古い話で恐縮ですが、たしかAdobe アトモスフェアといった3Dを扱う技術開発はどうなりましたか。VRMLなどの仕様が発表されたばかりの頃です。Windws環境で先行と発表されたきりその後の情報がありません。今後、3Dモデリング、動画などの制作環境を開発する予定ありますか。
3Dのモデリングは「Project Felix」という製品を現在開発中です。
現在英語版のみとなりますが、Creative Cloudのお客様は既にご利用可能です。まだベータに相当する製品ですが、こちら皆様からのフィードバックを得て、いずれ本製品となります。
また、動画の3Dに関してはご存じVRに注目が集まっていると思いますが、こちらにも対応をすべく、先日発表した内容がありますので、こちらを参考にしてください。
Adobe Creative Stationで「ベテランほど知らずに損してるIllustratorの新常識」と題して連載しています。
2014年10月に発売。新しいバージョンを使いながらも、古いやり方のまま作業されている中級以上のユーザー向けの書籍。ツールやコマンドなどの基本的な使い方の解説はありません。
2015年3月、8月、2016年7月、11月、2017年9月に増刷(現在「6刷」)。前書(2011年版)と合算すると38,000部のロングセラーとなっています。
改訂版に関する情報
2011年に発売した書籍の改訂版です。
- 対応バージョンは、CS5/CS5.1/CS6/CC/CC 2014
- 178ページから78ページ増量の256ページ
- 改訂版にありがちな「焼き直し」は69ページのみ
- 金額は180円(だけ)アップの2,380円(税別)
書籍リリース後の追加情報は、サポートページにて公開しています。
最新版への対応
Illustrator CC 2019(2018年10月リリース)への対応版準備中です。全ページ書き換えますので、2017年版を待たずに、2014年版を(も)ご購入ください。
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全都道府県縦断セミナーツアー
2014年10月に技術評論社から発売された『10倍ラクするIllustrator仕事術』(増強改訂版)のプロモーションのために、全国47都道県にて実施。
47都道府県すべての県での開催が終了しました。ご参加ありがとうございました!