フォント事情 2015(OS X El Capitan、Typekit)
OS X、Typekitのアップデートでフォント事情が変わってきました。
OS X El Capitanで加わった4フォント
2015年10月1日にリリースされたOS X El Capitanでは、次の4フォントが加わりました(それぞれ2ウエイト)。
- クレー
- 游明朝体+36ポかな
- 筑紫A丸ゴシック
- 筑紫B丸ゴシック
OS X El Capitanで強化されたヒラギノフォント
OS X El Capitanでは、ヒラギノ角ゴシックが10ウエイト(W0からW9)になりました。
OS X El Capitan搭載のヒラギノフォントと製品版のヒラギノフォントには互換性がない
スクリーンからOS X 10.11に搭載のヒラギノフォントと「製品版/従来版フォント(※)」との互換性、使用上の注意点がサイトに掲載されました。
製品版/従来版フォントはありませんので、OS X 10.11の環境のみでご使用ください。
OS X 10.11搭載のヒラギノフォントと製品版/従来版フォントの字形の参考例
OS X 10.11に搭載のヒラギノフォントは、視認性向上を目的として、仮名文字の濁点・半濁点が大きくなっています。そのため、製品版/従来版フォントで作成したデータをOS X 10.11に搭載のヒラギノフォントで開いた場合(またはその逆)、濁点・半濁点のデザインが変わります。また、Adobe InDesign CC/CSや、Illustrator CC/CSなどで、文字間のカーニングを「オプティカル」に設定していると、文字詰めが変化し組体裁が崩れる場合があります。
CSSでの扱いについては、こちらのブログが参考になります。
Typekitのアップデートでモリサワ書体10書体(タイプバンク書体10書体)が利用可能に
Typekitには、2015年6月から小塚明朝、小塚ゴシック、源ノ角ゴシック、りょうゴシック、平成角ゴシックなどの日本語フォントが加わっています。
10月5日にアメリカで開催されたAdobe MAXで、なんと!モリサワ書体がTypekitに加わりました。
- Typekit でモリサワ書体が利用可能になります。 | Adobe Creative Station
- アドビ、フォントライブラリサービス「Adobe Typekit」にモリサワグループ書体を追加 | Adobe
モリサワ
- A-OTF UD新ゴ Pr6N
- A-OTF UD新丸ゴ Pr6N
- A-OTF UD黎ミン Pr6N
- A-OTF じゅん Pro
- A-OTF リュウミン Pr6N
- A-OTF 中ゴシックBBB Pr6N
- A-OTF 太ゴB101 Pr6N
- A-OTF 太ミンA101 Pr6N
- A-OTF 見出ゴMB31 Pr6N
- A-OTF 見出ミンMA31 Pr6N
Typebank
- RoぶらっしゅStd
- RoサンStd
- Ro日活正楷書体Std
- Ro篠Std
- TBちび丸ゴシックPlusK Pro
- TBカリグラゴシック Std
- TBシネマ丸ゴシック Std
- TB新聞ゴシック Std
- TB新聞明朝 Std TypeBank
- 漢字タイポス415 Std
システムフォントの変更
watchOSに続き、OS X El Capitan、iOS 9でもシステムフォントが「San Francisco」になりました。
OS | フォント |
---|---|
OS X El Capitan(10.11) | SF |
iOS 9 | |
watchOS | SF Compact |
- Apple の新フォント San Francisco の秘密 — Japanese Official — Medium
- San Francisco フォントをCSSで指定するには | ナギサものおき
- なぜアップルは世界で最も愛されたフォントを捨てたのか « WIRED.jp
追記(2015年12月11日):
最も深刻な「異体字テーブルの不具合」は10.11.2で解消。