サービスイン直前Digital Publishing Suite、ベータ版との違い
Digital Publishing Suiteが近々にサービスインするようです。5月20日にリリースされたInDesign CS5.5およびInDesign CS5には、Folio Producer toolsのアップデートによって制作についてはすでに可能になっています。
ベータ版
ベータ版は次のようなフローでした。
- InDesign CS5のほかに、Interactive Overlay Creator、Digital Content Bundlerという2つのAIRアプリが必要
- InDesignで設定するのは、リンク、スライドショー、ビデオのポスターフレームの設定
- 画像シーケンス、ビデオ、パンとズーム、パノラマなどの設定には、Interactive Overlay Creatorを使い、swfに書き出してから配置
- InDesignファイル(.indd)ファイルをDigital Content Bundler.appを使って.issueファイルに変換。.issueファイルはファイルとしてやりとりができる
- デスクトップ(PC)での確認ツールはない
- iPadでの確認にはDigital Content Preview Tool(通称Preview Tool)を使用
正式版
一方、正式版では、次のように変わっています。
- Interactive Overlay Creator.appは、InDesign内の[Overlay Creator]パネルに(ただし、アップデータをかけること)
- Digital Content Bundler.appは、InDesign内の[Folio Builder]パネルに
- 「.issue」は「.folio」に。ただし、ファイルとしては扱えなくなった
- 複数のfolioのとりまとめなどには、Acrobat.com経由でFolio Producerを利用する(無償利用には機能制限あり)
- [Folio Builder]パネル下部の[プレビュー]をクリックすると、Adobe Content Viewer.appが起動して確認できる
なお、[プレビュー]パネルでは、基本的に見た目だけの確認のみ可能で動作の確認は不可能です。
これだけではないのですが、まとめるとこんな感じです。
比較
比較表にしてみました。
ベータ版 | 正式版 | |
---|---|---|
リンク、ステートの変更 | [ボタン]パネル | |
URL、電子メール、 ページ、NavToリンク | [ハイパーリンク]パネル | |
画像シーケンス(360 viewer) | Interactive Overlay Creator.app | [Overlay Creator]パネル |
オーディオとビデオ(Audio/Video) | ||
パンとズーム(Image Pan) | ||
パノラマ(Panorama) | ||
Webコンテンツ(Web View) | ||
ビデオの「ポスター」指定 | [メディア]パネル | |
スライドショー | [オブジェクトステート]パネル | |
プレビュー | [プレビュー]パネル | |
書き出し(.folioファイル作成) | Digital Content Bundler.app | [Folio Builder]パネル |
デスクトップ確認ツール | なし | Adobe Content Viewer.app |
iPadのアプリ | Digital Content Preview Tool | Adobe Viewer |
書き出しファイルの拡張子 | .issue | .folio (ファイルとしては扱えない) |
追記:
アドビのサイトに概要図というページができていました。
「雲」で図解されている部分がクラウド(オンライン上のサービス)ということですね。こうしてみると、制作ツールとしてのInDesignが担う部分は本当に一部でしかないことがわかります(いいことか悪いことかはさておき)。