書籍紹介『デザイン 知らないと困る現場の新常識』
2010年発売の書籍で見逃していたのですが、『デザイン知らないと困る現場の新常識』(MdN)という書籍が素晴らしいです。
Amazonのレビューにあるように、「新常識」というタイトルこそ、残念ながらミスマッチですが、次のような方には最適だと思います。
- プリントメディア(紙物)の制作現場の新人
- プリントメディア(紙物)に関わることになった方
- プリントメディア(紙物)の制作現場で後輩を指導する立場の方
何より解説が簡潔でツボを得ています。安定の伊達 千代さんクオリティですね。
「基本中の基本」みたいなことって「説明しすぎず、モレなく」説明するって意外に難しいんです。
知識の棚卸しを兼ねて『+DESIGNING VOLUME 41』と一緒にGWに読んでみるとよいと思います。
目次
■Chapter デザイン編
- デザインの「ワークフロー」を知っておこう
- 「デザインアイデア」はどうやって考えるのか
- 「説得力のあるデザイン」のためにできること
- レイアウトは「情報を整理」するところから始まる
- 「近接」させるエレメントと「遠隔」させるエレメント
- 揃えるべき「ライン」を見つける
- レイアウト「バランス」の考え方
- 欧文「タイポグラフィ」の構成要素と用語
- 和文は「書体」によってイメージが変わる
- 適切な「文字サイズ」と「行間」の設定
- 文字は「組み」によってイメージが変わる
- 「合成フォント」で文字組みの表現力をアップ
- 読みやすさを決める「組版ルール」
- 「対比構造」で鮮やかにエレメントを演出
- 「メインカラー」から配色を決める
- 色の持つ「イメージ」を使い分ける
- 調和のとれた「トーン配色」のコントロール
- 色数を絞って「センスのいい」配色を
- 色の強弱は「明度差」で決まる
- 表現力をアップする「グラデーション」と「セパレーション」の効果
- 黒に深みを演出する「リッチブラック」
- 一瞬で人の心に響く「図版」の機能
- 効果的な「トリミング」の演出方法
- レイアウトには情報を明確に伝えるための「ルール」が必要
- 「マージン」の使い方で紙面の印象が変わる
- 知性的な「グリッドフォーマット」活気ある「フリーレイアウト」
- 「ジャンプ率」をコントロールしてメリハリを出す
- 安定感のある「シンメトリー」構造
- 「角度をつけたエレメント」で動きを感じさせる
- 質感や密度感を生み出す「テクスチャ」
- デザインを華やかに彩る「パターン」づかい
- アイデンティティを重視した「ロゴ」の使用法
- デザインの現場における「著作権」の話
- コラム「デザインのトレーニング」
■Chapter DTP・出力編
- グラフィックデザインに必要な「ハードウェア」
- 実制作は「グラフィックアプリケーション」で
- 印刷用のデータは「CMYK」でつくるのが基本
- 「特色インキ」はどんなときに使うのか
- 知っておきたい「印刷の仕組み」
- 制作物のサイズを確認して「台紙」を作成する
- 「ページもの」の仕様と用語を覚えよう
- 印刷に欠かすことのできない「トンボ」の機能
- 「メートル法」と「ポイント」を使い分ける
- ページものの構成は「台割」をつくって考える
- 印刷に使う画像は「解像度」を確認する
- 文字原稿は「プレーンテキスト」を入手する
- 「フォント」のインストールと管理
- 「フォントフォーマット」によって異なるデザインワークの仕上げ方
- 人名や地名、記号は「異体字」を活用する
- 「印刷可能」な文字や罫線の設定
- 「ヌキ」と「ノセ」を効果的に使い分ける
- 「赤字校正」の進め方と書き方
- デザインの確認や校正には「PDF」が便利
- 印刷用のデータは「PDF/X-a」で作成する
- 「色校正」と「DDCP」でのチェックポイント
- 制作物に適した「印刷用紙」を選ぶ
- パンフレットによく使われる「折り加工」
- ページ物を束ねる「製本」のしくみ
- 見た目を華やかにする「特殊印刷・加工」
- わかりやすく管理しやすい「ファイル名」
- 「データファイル」をどうやって受け渡すか
- 知っておきたい「今とこれからのDTP」
- フルデジタル時代の「カラーマネジメント」
- データを入稿する際の「チェックポイント」
- コラム「印刷会社に行ってみよう」
■Chapter アプリケーション編
- 制作するものの内容に合わせて「アプリケーション」を選ぶ
- 一緒に作業する人はアプリケーションの「バージョン」を揃える
- 「ビットマップ」と「ベクトル」データの違い
- RGB 画像の「カラープロファイル」は保持しておく
- ビットマップ画像の保存形式は「PSD」が基本
- カメラマンから渡されるさまざまな「画像のファイル形式」
- 写真原稿は「キズや不要物」を除去しておく
- 画像データの色や明るさの「コントロール」
- 高度な「レタッチワーク」で作品をレベルアップさせる
- 画像は必要に合わせて「リサイズ」する
- 「画像補正」はいつでも戻れるように作業する
- 写真画像を「切り抜き」で使用したい場合
- 「RGB」データを印刷用の「CMYK」に変換するには
- 「特色用の画像データ」をつくるには
- Photoshop で同じ処理を繰り返すときは
- 「アクション」や「バッチ」の機能を活用する
- Illustrator とPhotoshop の「連携機能」を活用する
- Illustrator の「アートボード」で台紙を作成する
- Illustrator で「印刷用のトンボ」をつくるには
- 「リンク画像」と「埋め込み画像」の違い
- Illustrator の「透明機能」では解像度とオプションの設定に注意
- バージョンの異なるIllustrator 間の「ファイル互換」
- Illustrator データの保存形式は「AI」が基本
- 「特色用」のレイアウトデータを作成するには
- Illustrator で実現する効率的で美しい「テキストの入力と設定」
- Illustrator の文字化け防止には「フォントのアウトライン化」が有効
- 飾り罫やフクロ文字はIllustratorの「アピアランス」機能を活用する
- 繰り返し使用する文字の装飾は「グラフィックスタイル」で効率的に
- 複雑なIllustrator データは「ビットマップ化」しておくと安心
- ページものの基本はInDesign の「マスターページ」にあり
- 整然とした本文を設定するなら「レイアウトグリッド」を選択
- InDesignの「グリッド揃え」機能でオブジェクトをスマートに揃える
- 繰り返し行うテキストの設定は「文字スタイル」や「段落スタイル」で
- InDesign の「画像の配置」と「リンク」の確認
- InDesign で「華やかさ」のあるデザインパーツを作成するには
- バージョンの異なるInDesign の「ファイル互換」
- 印刷可能なデータかどうかInDesign の「プリフライト」で確認する
- レイアウトが終わったInDesignデータは必ず「パッケージ」しておく