保存ダイアログボックスでのファイル名と拡張子の扱い

この記事は鷹野雅弘によって執筆されました。
公開日:2014年1月 8日、更新日:2016年3月 6日
 

[保存]ダイアログボックス内で、ファイル名をクリックすると、そのファイル名と拡張子とセットで引用される場合とされない場合があります。

ちょっと困るのが、[保存]ダイアログボックスで選択しているファイル形式と異なる拡張子を引っ張ってきてしまうことがある点です。

これが起きてしまうのが、Illustrator CS5までと、Photoshopです。たとえば、Photoshopの[別名保存]ダイアログボックスでは、[フォーマット](ファイル形式)に「Photoshop」(.psd)を選択している状態で、ついつい、ファイルリストでPNGファイルを選択してしまうと、「aaa.png」というファイル名で保存されてしまいます。

なぜ、困るか? そのファイルを開こうとすると、次のようなメッセージが表示されて開かなくなってしまうからです(当然といえば当然)。

一方、Illustrator CCとInDesignは、このあたりスマートで、ファイル名のみを引用し、拡張子は[保存]ダイアログボックス内で選択しているものになります。

回避するために「Default Folder X」の環境設定を変更する

「Default Folder X」をインストールしている場合には、[設定]ボタンをクリックして環境設定を開き、[ダイアログ]タブ内の[保存ダイアログでファイル名をクリックすることでコピーする]にチェックをつけ、たとえば、「Commandキー」オプションを選択しておきます。

通常、クリックするだけでファイル名が引用されてしまうところ、commandキーを併用しないと、ファイル名は引用されなくなるので、意識して「これ!」というときのみに限定できます。

各アプリケーションの状況

各アプリケーションの挙動をまとめてみました。

「ファイル名は引用するけれど(チェック)、拡張子は引用しない(×)」のが理想です。つまり、チェックが2個ついているものは要注意、ということです。

クリックしたファイルの
ファイル名拡張子
Illustrator CC
Illustrator CS5
Photoshop
InDesign
Dreamweaver CS6
Dreamweaver CC
Excel

スマートなのがJeditです。こんな風に聞いてくれると親切です。

トリッキーなのがIllustrator CS5/5.1。たとえば、.aiファイルをPNGで保存すると、アイコンも情報ウィンドウでもPNGになっていますが、Illustratorで開くと、ちゃんと編集可能なのです...(意味不明)

なお、今回の検証は10.8.5で行っています。また、前提条件として、Finder環境設定の[詳細]タブで[すべてのファイル名拡張子を表示]にチェックを付けていますが、あまり関係ないかもしれません。

まとめ

Photoshopの[保存]ダイアログボックスで不用意にファイル名をクリックして、選択しているフォーマットと異なる拡張子で保存しないように注意しましょう。

追記(2014年6月29日):

Photoshop CC 2014でも、この問題は直っていないようです…

追記(2015年6月18日):

Photoshop CC 2015でも、この問題は直っていないようです…

追記:

Default Folder X 5.0以降、このオプションがなくなってしまいました。

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