InDesign:文字と一緒に移動して欲しい画像の扱い(2)

この記事は鷹野雅弘によって執筆されました。
公開日:2012年1月 9日、更新日:2014年6月 5日
 

こちらのエントリーでは、アンカー付きオブジェクト+回り込みで"回り込みっぽい回り込み"を取り上げましたが、今回は1行に画像だけが挿入されるタイプ(何か名前があるのでしょうか...)。

次の3つのアプローチがあります。

  • [A]「行送り:自動」の行にインライングラフィックとして挿入する
  • [B]空白行に「アンカー付きオブジェクト」として挿入し、「回り込み:オブジェクトを挟んで回り込む」を設定する
  • [C]1行1列のテーブル(罫線なし)を挿入し、そのセルにペーストする

[A]「行送り:自動」の行にインライングラフィックとして挿入する

  1. 画像の入っているフレームを選択し、カットします。
  2. 空白行にペーストすると、図のように(前の段落の)テキストに重なってしまいます。
  3. 挿入した行をダブルクリックして選択します。
  4. [文字]パネルで[行送り]を「自動」に設定します。
  5. 画像が文字に重ならなくなります。

[文字]パネルで[行送り]を「自動」に設定すると、[行送り]の値はパーレン付きになります。

[行送り]を「自動」の段落スタイルを作っておき、キーボードショートカットで設定するとよいでしょう。

画像の上下のアキは[段落前のアキ/段落後のアキ]で調整します。

[B]空白行に「アンカー付きオブジェクト」として挿入し、「回り込み:オブジェクトを挟んで回り込む」を設定する

  1. 画像の入っているフレームを選択し、黒いアンカーポイントを挿入したい行にドラッグ&ドロップします。
  2. 画像の入っているフレームをドラッグして移動します。画像の下に次の段落のテキストが重なってしまいます。
  3. [テキストの回り込み]パネルで「オブジェクトを挟んで回り込む」を選択します。
  4. 完成です。

回り込みと段落後のアキをオブジェクトスタイルとして登録しておけば、キーボードショートカットで設定できます。

[テキストの回り込み]パネルで画像の上下のアキする場合、[下オフセット]しか適用されません([上オフセット]にも数値は入力できますが、適用されません)。

[C]1行1列のテーブル(罫線なし)を挿入し、そのセルにペーストする

  1. 挿入したい行に1行1列のテーブルを挿入します。
  2. 表を挿入したら、表やセルの罫線はなしにしておきます。
  3. 画像の入っているフレームをカットし、セル内にペーストします。

表の前後のアキは[表の属性]ダイアログボックスで設定します。

罫線、表の前後のアキなどを調整したものを表スタイルとして設定しておくとよいでしょう。画像の下にキャプションを付けたい、といった場合にはセル内に入れておけばよいでしょう。

まとめ

  A B C
  「行送り:自動」の行にインライングラフィックとして挿入する 空白行に「アンカー付きオブジェクト」として挿入し、「回り込み:オブジェクトを挟んで回り込む」を設定する 1行1列のテーブル(罫線なし)を挿入し、そのセルにペーストする
ステップ数 3 2 4
画像の上部のアキ
画像の下部のアキ
中央揃え
キャプションへの対応
備考 「行送り:自動」の段落スタイルを作成しておく オブジェクトスタイルを利用 表スタイルを使うこと

自分はAを使いますが、[C]の表を使う方法もよさそうです。

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