InDesignでの縦書きでの漢数字の「一」の扱い
先日、ある書籍を読んでいたら、次のような箇所がありました。
やっぱり全角ドリして次のようにした方が「一」として認識でき、読みやすいですよね([カーニング]の設定を「和文等幅」にしていれば、全角ドリされますが..)。
ハンドカーニングするほか、「一」のみを選択して、[文字]パネルで[文字前のアキ量」、[文字後のアキ量]を「四分」に設定してもよいのですが、これを手作業で行うのは面倒でやり残しが生じやすく、ナンセンスです。
そこで活用したいのが、正規表現スタイルです。 まずは、文字スタイル(ここでは「前後四分アキ」)を作成します。
本文のスタイルの編集画面を表示し、[正規表現]カテゴリに切り替えます。[スタイルを適用]にさきほどの文字スタイルを選択し、[テキスト]に漢数字の「一」を入力します。
新しく正規表現スタイルを追加すると、「\d+」のような文字列が入っていますが、これを無視して適用したい文字を入れることができます。
この方法なら、個別に設定しなくても、自動的に「一」のみに文字スタイルが適用されます。
追記(2012年1月7日):
なんでやねんDTPさんからご指摘いただきました。先に、コメント欄をご覧ください!
画像のグリッドが文字サイズであるならば......全角分以上になっているのは明らかですね。
「メトリクス」カーニングを使用しているようですが、だからといって、漢数字の「一」が半角分になるとは限りませんので、(前後に四分アキを入れる)この方法はマズイでしょう。
※フォントによっては半角幅以下のモノもあります。
やはり、カーニングを「和文等幅」に設定した文字スタイルを用意して、同じように正規表現スタイル......という手順の方がベターかと思います(フレームグリッドなら「1字取り」でも大丈夫)。
なお、上の「和文等幅」の画像がやはり全角分以上になっているのは画像流用の結果と考えています
ふむふむ、確かに... 下図でいくと「部」がずれてしまっていますよね。
さらに、ものかのさんがフォントごとの全角幅を 1000 とした時の字幅を調べてくださっています。
つまり、「一」は二分取り(50%)というわけではないので、四分と四分を足して、100にならないこともあるということですね。
さらにさらに大石さんが
カーニングを「和文等幅」に設定した文字スタイルを用意して
とコメントくださっているように、そもそも、縦組みで自動カーニングを使うところにムリがありますよね...
ということで、あまり真似すべきではないバッドなノウハウということでご承知おきください。