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Illustratorドキュメントにビットマップ画像を配置する場合、「埋め込み」か「リンク」かは悩ましい問題です。
ちなみに、[配置]ダイアログボックスにて[リンク]にチェックをつければリンク、チェックをオフにすれば「埋め込み」で配置されます。
ざっとそれぞれのメリットとして次のようなポイントが挙げられます。
リンク
- Illustratorドキュメントは軽いまま
- option+ダブルクリックでPhotoshopなどに戻り、ビットマップ画像を再編集可能
- Illustratorのコマンドによっては、埋め込まないと対応できない
- リンクファイルを添付しなければならない
埋め込み
- Illustratorドキュメントが重くなる
- ビットマップ画像の再編集ができない
- ビットマップ画像を取り出しできない
- 埋め込んだファイルは、原則としては添付する必要がない(慣習的に添付するケースも多い)
InDesignに配置した画像をoption+ダブルクリックすると、それを編集するアプリケーションが開きます。
たとえば、PSDファイルの場合にはPhotoshop。AIファイルの場合には、Illustratorに切り替わります。そのまま編集を行って閉じれば、InDesignでのリンクも更新されるため、中間ファイルであるEPSを介さないワークフローは非常にスムーズです。
困ってしまうのは、JPEGとかEPSを配置した場合、意図しないアプリケーションで開いてしまうことです。
その場合には、Windowsでいうところのファイルの関連付けを行えば解決します。
- 変更したいドキュメントをFinderで選択し、[ファイル]メニューの[情報を見る]をクリック(command+Iキー)
- [このアプリケーションで開く]から、そのドキュメントを開きたいアプリケーションを選択し、[すべてを変更...]ボタンをクリックします。
- すべての書類を"(アプリケーション名)"アプリケーションで開くように変更してもいいですか?のメッセージが出るので[OK]をクリックします。
- これで終了です。
困ってしまうのは、EPSの場合、[すべてを変更]では、IllustratorかPhotoshopのいずれかにしか関連付けできないのです。昔のMac OSと異なり、現在のMac OS Xでは、拡張子で判断しているのでしょうか?
その場合には、[すべてを変更]を行わずに、ファイル単位、または、または、いくつかのファイルをまとめて[このアプリケーションで開く]でアプリケーションを指定します。
ご参考: - ファイルのクリエータとタイプが無視されてしまう - kotobatoブログ - Files may not open in original authoring application (Mac OS X 10.6) - Mac OS X 10.6 Snow Leopardではファイルのクリエータとタイプが無視される - DTP+印刷営業メモ
8月27日(木)、大塚商会セミナールーム(水道橋)にてDTP Booster 005(Tokyo/090827)が開催されます。
本日からお申し込みがスタート。詳細とお申し込みはDTP Boosterのサイトから。
今回は、InDesign特集。次の3セッションで構成されています。
「InDesignの10問20答 〜2009夏の陣〜」 /市川せうぞー+森 裕司
「InDesignコンファレンス2008 東京」や「第11回 DTPの勉強部屋」で行われた「InDesignの10問20答」のパワーアップ版。InDesignに限らず、オペレーション作業ではアプローチはひとつではありません。市川せうぞーさん、森 裕司さんのお二人によるアプローチの違いから、日々の制作に役立つヒントが掴めるでしょう。
「あえてInDesignの常識に軽〜くツッコミを入れる」 /大石 十三夫
大阪から「なんでやねんDTP」の大石さんが登場。InDesignや組版について調べ物をしていると、一度(ならずいつも)は行き着くなんでやねんDTPの中の方に、組版のついて語っていただきます。 嫌がるところ、しつこくくどいて東京に来ていただくことになりました。
「InDesign上で作れるグラフィカルなページの制作方法と、ユーティリティを使っての作業効率化の方法 ~ゲーム雑誌・スキー雑誌の現場から~」 /杏珠
3組目は、Design × Lifehack × CrossOver Labやデジクリでの連載で存在感を高めている杏珠さん。
Illustratorで文字スタイル/段落スタイルを使うとやたらと重い。さらに、何かヘンだな〜と思うことがよくあって、いろいろ試していたところ、次のことがわかりました。
まずはInDesignの文字スタイル/段落スタイル
InDesignで新規にドキュメントを作って作業をはじめるとき、[文字スタイル]には「なし」、[段落スタイル]には「基本段落」選択されています。
明示的に文字スタイルを設定して適用しない限り、段落スタイルは、文字スタイルの影響を受けません。
InDesignの合成フォントは「/Users/takano/Library/Preferences/Adobe InDesign/Version 6.0-J/ja_JP/CompositeFont/」内で管理されます。
ちょっとトリッキーなのは、この点:
- Illustratorから書き出した合成フォントを読み込むと、ファイルとして上記に保存されます。
- InDesignでドキュメントを開いていない状態で作成した合成フォントは、ファイルとして上記に保存されます。
- 合成フォントを使っているInDesignドキュメントを開くと、そのドキュメントを開いている間だけ、合成フォントが上記にファイルとして存在し、ドキュメントを閉じると、そのファイルも消えます。
InDesignの合成フォントはIllustratorでは使えない
Illustratorの合成フォントをInDesignで共有する - DTP Transitの逆バージョンで、InDesignの合成フォントファイルをIllustrator側に持っていく(読み込みはできないので「/Users/takano/Library/Application Support/Adobe/Adobe Illustrator CS4/ja_JP/合成フォント」に入れる)と、右図のように悲惨なことになります。
同じ合成フォント名がダブるとき(コンフリクト)
InDesign CS3以降、同じ名前の合成フォントが存在するとき、InDesignが勝手に合成フォント名の末尾に「-1」「-2」のようにナンバリングするようになりました。
ブックを使っているときに、ブックを構成するドキュメントで合成フォントのコンフリクトがあると、いろいろ困った事態になるようです。これについてはまたの機会に。