ヨゴレ・カスレ系の表現(Illustrator編)
Illustratorをはじめとするデジタル処理では、きっちりしすぎてしまうところがあり、アナログ感を求めるひとつの動きとして「ヨゴレ・カスレ系」ともいうべき表現の分野が確立されつつあります。
Webデザインでは、そちら系のテイストを集めた「CSS Hazard」が代表的。こちらを見ていただければ、このトピックのいわんとすることがわかっていただけると思います。
Illustratorでは、従来[インクペン]-[ハッチ効果]フィルタが、[落書き]効果としてブラッシュアップしています。
[落書き]効果を使うとこのような表現が可能です。
[落書き]効果の設定画面。
MdNからは『ざらざら素材集--アナログデザインパーツコレクション638』という書籍が2003年に出ています。 たとえば、このようなファイルを使い、不透明度や描画モードを工夫して重ねることで、
下のように「ヨゴレ・カスレ」感を出すことができます。
DIGIGRA PICTURE24「面白●表現技法素材」は、『ざらざら素材集』とは、また違った切り口で使えます。
- 画図の手帖 | Illustratorでスタンプ風のかすれ表現(『Illustrator&Photoshop デザインクックブック』という書籍のコンテンツのようです。)→ 解説記事
- かすれた文字/ざらざら文字を作る
- はんが調データ集には15種類の地紋(版画調のカスレを表現するためのIllustratorのパターンタイル)
「ヨゴレ・カスレ系」からは脱線しますが、アナログ感を出すという意味では、XtreamPathのスマートラウンド効果を使って、各コーナーを丸める方法があります(Illustratorの[角を丸くする]フィルタ/効果では不自然な箇所が出てきてしまいます)。翔泳社の書籍の表紙カバーなどでよく使われている手法で、遠目から見たときのアピール感が強くなるような気がします。