Illustrator CC 2017(21.1.0)で追加された「画像の切り抜き」機能

この記事は鷹野雅弘によって執筆されました。
公開日:2017年4月 6日、更新日:2018年1月 3日
 

本日(2017年4月6日)リリースされたIllustrator CC 2017(21.1.0)で「画像の切り抜き」機能が追加されました。

配置画像をリンクのままにしておくDTPユーザー向けでなく、納品用など、画像を「埋め込み」処理するフローに向いています。

流れ

  1. 画像を選択し、コントロールパネルの[画像の切り抜き]ボタンをクリックする

    または、[オブジェクト]メニューの[画像の切り抜き]をクリック

  2. 切り抜きウィジェット(切り抜きのハンドル)が表示されるので、切り抜きたい領域を指定する

  3. コントロールパネルの[適用]ボタンをクリック(または、 enterキーを押す)

  4. アラートが表示されるのでクリックする

リンク画像は、埋め込まれますが、元のファイルが消えるわけではありません。

解像度の変更も可能

[適用]ボタンをクリック前に、コントロールパネルで解像度を変更できます。

[PPI]の横の▼をクリックしてポップアップから選択、または、[PPI]のフィールドに直接入力することも可能。

ただし、解像度を上げることはできませんし、また、画像が若干、“眠く”なってしまいます。

なお、画像の切り抜きは行わず、解像度のみを変更したいときにも使えます。

誰が何のために必要なの?

切り抜かれた領域が消失することによって軽くなりますが、埋め込みになってしまうので、Illustratorドキュメントとしては重くなります。

また、後からトリミングを(広げる方向で)変えたいとき、クリッピングマスクなら対応できますが、「画像の切り抜き」では対応できません。

クリッピングマスク画像の切り抜き
トリミングの変更
(ひろげる)
可能不可能
実行後リンクのまま埋め込み
ドキュメントサイズ変わらず増えるケースが多い
画像の数リンクされている画像のみ元の画像と切り抜いた画像の2つに
PSDファイルレイヤー構造保持される統合される(1つのレイヤーに)
テキスト保持されるビットマップ化される
透過保持される保持される
アセットの書き出しマスクされた元画像の領域切り抜き後の領域

「アセットの書き出し」を実行する場合、クリッピングマスクされた領域をうまく認識しない問題を解決するためなのかな?と言及されていますが、これは、画像を切り抜いて解決するのではなく、「アセットの書き出し」の方を修正すべき。

なお、グループアピアランスで[形状に変換]効果などを絡めている場合の「アセットの書き出し」で書き出し領域の認識に関する問題は、依然、解決されていません。 ## 安定のファンキー仕様(ローカライズ) そっち方面でのネタ投入はいらないです!

YouTube

DTP TransitのYouTubeチャンネルです。1分前後のクイックTipsを投稿しています。

チャンネル登録

Twitter

本サイトの記事以外に、小ネタやタイムリーな話題などをツイートしています。

マンスリーでまとめています。

このページの上部に戻る