Illustratorで複数行のテキストを1行にしたり、行ごとに分割したり、分割したテキストをまた合体する操作をスクリプトで行う
Illustratorで制作する際、キャッチコピーなどの扱いで次のようなケースがあります。
- 改行していたが、やはり改行を取って同じ行におさめたい
- 行ごとにバラバラにしたい
- 行ごとにバラバラにした状態のまま、連結して1つのテキストオブジェクトにしたい
チカラワザでがんばってもいいのですが、こんなとき、スクリプトを使い、それにキーボードショートカットを与えることで、一瞬で終わります。
使うスクリプト
次のスクリプトを使うことで実現できます。
- テキストばらしAIについて | inside of tactsystem(タクトシステム)
- テキスト連結(たて並び)(イラレでべんり)
- 【無料】改行キーを1秒ですべて取り去るスクリプト(GOROLIB DESIGN)
- 文字オブジェクトを指定文字で改行するスクリプト #Illustrator #scripting : GOROLIB DESIGN - はやさはちから -
「文字オブジェクトを指定文字で改行するスクリプト」は、実行すると移動してしまうので、最終行の「Ss.translate(Tx,Ty)」を「//Ss.translate(Tx,Ty)」のように変更するとよいでしょう。
改行を削除するスクリプトは、クリエイター手抜きプロジェクト (Illustrator編)で公開されている「タブを任意の文字にする (Illustrator 10)」スクリプトの「fromCharCode(9)」を「fromCharCode(13)」に変更してもOK。
テキストをバラバラにしたり、バラバラのテキストを合体する
一方、バージョンダウン(アップ)や、PDFからの変換の際など、意図せず、テキストがバラけてしまっている場合に、見たままの状態で連結したり、逆に、1文字ごとにバラバラにしたい場合にも、スクリプトを使えば一瞬です。
- splitter.jsx(手抜きLab@DTPの現場)
- テキスト連結(よこバラ).jsx(イラレで便利)
スクリプトへのキーボードショートカットの設定
スクリプトごとにSPAiやKeyboard Maestroでキーボードショートカットを設定します。私はKeyboard Maestroを利用しています。
Keyboard Maestroを使ってスクリプトにキーボードショートカットを与える方法については、こちらを参照ください。
たとえば、「テキスト連結(よこバラ).jsx」は、実行前にグループ化しておく必要がありますが、グループ化(command+G)をマクロに仕込んでおけば一手間省けます。
一方、改行削除のスクリプトは、テキストの編集中に行うことはできません。command+return(テキスト編集を終了して[選択ツール]に持ち替えるキーボードショートカット)をマクロに仕込んでおけば一手間省けます。
追記(2017年10月26日):
改めてまとめました。
カテゴリ | したいこと | スクリプトとリンク先 | 配布元 |
---|---|---|---|
分割 | 行ごとにバラバラにする | テキストばらしAIについて | タクトシステム |
句読点など、指定文字で改行する | 文字オブジェクトを指定文字で改行するスクリプト | GOROLIB DESIGN | |
カーソルの箇所で分割 | 文字の位置はそのままに任意ハイフンで分割する | GOROLIB DESIGN | |
1文字ごと分割する | splitter.jsx | 手抜きLab@DTPの現場 | |
タブの位置で分割する | テキストをタブと行で分割する | たけうちとおるの スクリプトノート | |
連結 | 縦方向にバラバラのテキストを連結 | テキスト連結(たて並び) | イラレで便利 |
縦方向にバラバラのテキストを連結 (書式を保ったまま) | 上下に分割されているテキストを そのままの書式で連結する | GOROLIB DESIGN | |
バラバラのテキストを連結 | テキスト連結(よこバラ) | イラレで便利 | |
その他 | 改行を削除する | 改行キーを1秒ですべて取り去るスクリプト | GOROLIB DESIGN |