なにげにシビアに困るIllustrator CC/CC 2014/CC 2015のテキストの互換性
Illustrator CC、Illustrator CC 2014、Illustrator CC 2015は、いずれもドキュメントバージョンv.17を使っており、明示的に、バージョンを選択することはできません。
しかし、ちょっと困ってしまうのが、Illustrator CC 2014からテキストまわりがいろいろと変わっていること。
CC、CC 2014、CC 2015は、アプリケーションを使い分けるというよりも、最上位バージョンを使いましょう、という思想のようですが、少し中途半端でした。
たとえば、Keynoteは、2009年にリリースされたバージョン5(iWork09)を、2015年のKeynote 6まで、ずっと同じバージョンとしてアップデートされてきました。
さすがにKeynote 5とKeynote 6は互換性がないのですが、6年間アップデートされてきただけであり、とても成熟したアプリケーションになっていました。
Illustratorもこれに倣えばよかったのに、と思うのです。
つまり、同じドキュメントバージョンを採用するのであれば、互換性のないメジャーアップデートを行わず、同じIllustrator CCのまま、内部バージョンのみ、さりげなくアップデートし、ユーザーにはいつも同じバージョンを使わせるべきでした。
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Illustrator CC 2014のIVS対応、確認漏れがあったので今確認。[編集>検索と置換...]で基底文字を検索すると「基底文字だけ選択される」ことが判明。その状態で削除するとVSが取り残され、直前に文字があればそこにVSが付く。
— ものかの (@monokano) 2014年7月9日
行頭行末揃え時の強制改行
シビアに困ってしまうのが、行頭行末揃え時の強制改行です。
Illustrator CC(17)までは、最終行が左揃えになっていましたが、
Illustrator CC 2014(18)以降、最終行まで行末揃えになってしまいます。
念のため、shift+returnキーを押すと挿入されるのが強制改行。段落内改行とかソフトリターンと呼ばれることもあります。HTMLで<br>
です。
段落と段落とのアキは「段落後のアキ」(「段落前のアキ」)でコントロールできますので、強制改行との組み合わせによって、改行はしたいけれど、ブロックとしてはひとまとまりとして扱うことができましたが、これができなくなってしまいます。
結論
Illustrator CC、Illustrator CC 2014、Illustrator CC 2015は、いずれもドキュメントバージョンv.17を使っています。
しかし、Illustrator CC 2014/2015は、Illustrator CCと、テキストまわりの互換性はないものとして、取り扱いについて注意する必要があります。