Illustratorでの「合成フォント」のつくり方
基本中の基本ですが、合成フォントの作成フローを解説します。
「合成フォント」の作成手順
- [書式]メニューの[合成フォント...]をクリックします。
- [合成フォント]ダイアログボックスが開くので、[新規...]ボタンをクリックします。
- [新規合成フォント]ダイアログボックスで「名前」(合成フォント名)を入力します。トラブル回避のため、極力、英数字のみを使用し、記号類は使わないようにしましょう。
- [漢字]、[かな]、[全角約物]、[全角記号]、[半角欧文]、[半角数字]それぞれの文字種に、フォント(とウエイト)を指定していきます。Illustrator CS6以降は、複数の文字種を同時に設定することができます。
- [サンプルを表示]をクリックして、サンプルを表示します。[ズーム]を「400」や「800」に変更し、英数字の大きさ、ベースラインのバランスを調整します。
- [OK]ボタンをクリックすると、次のアラートが表示されるので[はい]をクリックします(その前に、ダイアログボックス内の[保存]ボタンをクリックすれば、このアラートは表示されません)。
これで完成です。作成した合成フォントは、フォントメニューの一番上に表示されます。
「特例文字」を使って、特定のフォントに対して異なるフォントを設定する
「特例文字」を使うと、特定の文字に対して、異なるフォントを設定することが可能になります。
- [書式]メニューの[合成フォント...]をクリックして[合成フォント]ダイアログボックスを開きます。
- [特例文字...]ボタンをクリックすると、[特殊文字セット編集]ダイアログボックスが開くので、[新規]ボタンをクリックします。
- [新規特例文字セット]ダイアログボックスを開くので、[名前]に適当な名称を設定します。
- 設定したい文字を入力し、[追加]ボタンをクリックします。
- 同様の手順で文字を追加し、[OK]ボタンをクリックします。
- [合成フォント]ダイアログボックスに戻ると、新規特例文字セット名(ここでは「括弧類」)が追加され、フォント、サイズ、ベースラインの指定が可能になります。
合成フォントを使わずに混植する
和文フォント+欧文フォントの組み合わせなら、次の手順で合成フォントを使わずに混植することができます。
- 和文フォントを指定する
- 欧文フォントを指定する
ただし、次のような制限があります。
- 文字サイズ、ベースラインの調整ができない
- 後から入力した文字には適用されない
緊急的な用途にとどめ、面倒でも合成フォントを作成するのが「吉」です。
ご参考
- Illustrator CS6、最大の機能強化は合成フォント作成時に複数の文字種を選択できること - DTP Transit(CS6, Illustrator)
- 混植について - DTP Transit(Illustrator, InDesign, フォント)
- 合成フォントは「英数字とハイフンのみ」で命名する - DTP Transit(InDesign)
- 不思議で(やっかいな)InDesignの合成フォント - DTP Transit(Illustrator, InDesign)
- Illustratorの合成フォントをInDesignで共有する - DTP Transit(Illustrator, InDesign)
- Illustrator:フォント指定等に関しての要望 - DTP Transit(Illustrator, フォント)