Illustrator/InDesignの自動カーニングあれこれ
Illustrator CS以降、さまざまな自動カーニング機能が追加され、InDesignと同様の実装になってします。各機能と設定箇所は次の通りです。
設定名 | 設定場所 |
---|---|
メトリクス(自動) | [文字]パネルの [文字間のカーニングを設定] |
オプティカル | |
和文等幅 | |
プロポーショナル メトリクス |
OpenType |
文字ツメ | [文字]パネル |
トラッキング | [文字]パネル |
Illustratorでの設定箇所。
次の方針が望ましいと考えます。
- ツメ組みでの基本は「自動」+「プロポーショナルメトリクス」を設定
- ベタ組みでの基本は「和文等幅」
- 自動カーニングが効かないフォントのみ、「オプティカル」を設定
- 見出しなど、部分的に「文字ツメ」を併用することも(ただし、欧文には設定しない)
ご参考:
- メトリクスには「プロポーショナルメトリクス」の併用が必須 - なんでやねんDTP
- 2007-11-03 - 遠近法ノート 「文字ツメ」と「オプティカルカーニング」について。
- Illustrator CS2とInDesign CS2の自動カーニング機能 - DTP Transit
ふと、調べてみたのですが、「自動」は、従属欧文には無効なので、合成フォントを設定する必要があります(言われなくても使っているでしょうけど)。というわけではないようです。コメント欄を参照してください。
各機能をまとめてみました。
設定名 | 和文 | 英数字 |
---|---|---|
メトリクス(自動) | 詰めデータを持っている書体のみ詰まる | ペアカーニング(従属欧文には無効) |
オプティカル | 文字の形状に応じて詰まる | |
和文等幅 | ベタ | ペアカーニング |
プロポーショナル メトリクス |
詰めデータを持っている書体のみ詰まる | |
文字ツメ | 均等に詰まる | |
トラッキング | 均等に詰まる |
追記:
なんでやねんDTPさんから、さっそくツッコミいただきました。
従属欧文でもメトリクス(自動)はペアカーニングが有効になります。 フォントに設定してあるかどうかの問題です。 例えば、ヒラギノPro-W2とリュウミンPr6-R-KLあたりを比べてみてください。 (リュウミンは設定されていないので......ということです。) メトリクスは、プロポーショナルメトリクスにペアカーニングをプラスした機能と考えればイイと思います。
従属欧文でもメトリクス(自動)ではペアカーニングが有効になります。画像はヒラギノPro-W2とリュウミンPr6-R-KL。見ての通りフォントに設定してあるかどうかの問題... @dtp_transit twitpic.com/8bga89
— はあどわあく・大石/おぢんさん (@works014) 1月 25, 2012