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かつての「QuarkXPress VS InDesign」や「GoLive VS Dreamweaver」などの図式は、マクロメディアの買収やQuarkXPressの自滅によって、ほぼなくなってしまった。マイクロソフトのExpression StudioやPhotoshopクローン的な対抗アプリこそがあるが、やはりIllustrator、InDesignは独壇場。たとえば、Illustratorは最大の敵が「Illustrator 10」というねじれ現象が起きていたり、InDesignはバージョン間の互換性が絶望的という現状がある。
これを回避するには、サブスクリプション(定額制)への移行が必須だと考える。つまり、毎月定額の支払いによって、常に最新版を使えるというもの。ユーザーの利便性を大きく損ねるバージョン互換問題、また、継続的なバグフィックスによって、より安定した製品を使えるというメリットを享受できるはずだ。
現状
- バージョンアップは交互に1.5年/2.0年の周期だったが、CS3→CS4→CS5は1.5年の周期に
- たとえば、Design PremiumのアップグレードはUSでは599ドルなのに、日本では98,700円。ローカライズの手間暇こそあれど、このレートは....
- 高機能なものが無料で使える時代に、20万円を超えるスイート製品という金額は割高に感じてしまう
- スイート製品でというわりに、また、5世代目にもかかわらず、アプリケーションごとにUIが異なる部分がまだまだ多々ある
ユーザーの現状
- 多くのユーザーはバージョンアップには興味がない(言い過ぎだとしても、熱狂的ではない)
- ひとつ飛ばしアップグレードが定番に(CS4を飛ばしてCS3からCS5に、など)
- PCがムチャクチャ低価格化していながらも、台数が多い現場ではなかなか簡単にはリプレースできない
- バージョンアップによって生じる環境(再)構築、ワークフロー検証というコストも無視できない
何度か取り上げているように、Adobe CSでタブ結合を使用していると、F10キーのExposéが効かないといった不具合(仕様)があります。そんなわけでタブ結合は使用していないのですが、ふと気づいたら、タブを使用しているときの閉じるボタンの位置、Dreamweaverだけ異なっていました(ボタンとしての形状も異なります)。
アドビ系、元マクロメディア系というわけでもないし、こういうのは統一して欲しいな、と思うのです。
Illustrator
Photoshop
Fireworks
Dreamweaver
ついでにいうと、Illustratorのカラーモード、プレビューモードと、Fireworksのページの情報も基本的に不要な気がする。というか、ある程度長いファイル名でたくさん開くとタブ表示のメリットが損なわれてしまうのです。
ちなみに、Safariは左、Firefoxはタブ内の右側に閉じるボタンがあります。
Adobe CS5から、カタカナ後の末尾に音引き(ー)が付けられています。長年、パスファインダに慣れた身としては、「パスファインダー」ってなかなか慣れません。
ところで、「プロパティ」、「ライブラリ」、「カテゴリ」は音引きなしでどうなっているのかな、と思っていたところ、こんな記述を見つけました。
今回のルール変更では、英語表記の終わりが"er""or""ar"の場合に音引きをつけることとなった。たとえば、先に挙げたとおり"コンピュータ(Computer)"は"コンピューター"に、"エクスプローラ(Explorer)"は"エクスプローラー"と表記される。
となると、「ライブラリー」(library)や「カテゴリー」(category)はつけないという結果になるのですね... より自然の発音に近い表記、という観点のほか、一般的に使われる記述に近くする、という趣旨があったら、ライブラリ、カテゴリも変更した方がよいのに、と思うのです。
ただし、"アクセラレータ""スケジューラ""プログラマ"など一部の用語に関しては慣例に基づき変更はされない。そのほか、もともと音引きがつけられていたカレンダーやトレーナーといった用語に関してはこれまでと変わらず音引きつきで表記される。
う〜ん、ややこしいよ。
- 窓の杜 - 【NEWS】マイクロソフト、カタカナ用語末尾の音引きルールを変更
- IT用語とかJIS規格etc.音引きの秘密に迫った | web R25
- マイクロソフト製品ならびにサービスにおける外来語カタカナ用語末尾の長音表記の変更について
- 外来語の表記:文部科学省
追記:
@CLCLCLさんからコメントいただきました。
これまでの「3音以上の場合には語尾に長音符号を付けず、2音以下の場合には語尾に長音符号を付ける」というJIS規格から、1991年6月28日の内閣告示第二号に準拠すべく、マイクロソフトが方針変更を行い、アドビもこれに倣ったものと思われます。憶測だけで具体的なリソースなどの根拠はありません。
Teryy White氏のAdobe Creative Suite Video Podcastにて10 Random InDesign CS5 Tips and Techniquesというムービーが公開されています。
とりあげられているのは次の10のTips。全編英語ですが、それなりにわかると思います。ざっくりとした訳+補足をご参考までに。
- 選択ツールのままでダブルクリックすれば、グループを解除せずに、各グループ内のオブジェクトを編集できるよ(Illustratorのグループ編集モードと同様)。
- 新しい[レイヤー]パネルはオブジェクトベースなので、レイヤーパネル内でオブジェクトをドラッグして、既存のグループに入れることができるよ(もちろん、Illustratorでもできます)。
- [オブジェクト]レイヤーの[オブジェクトレイヤーオプション]を使えば、Photoshopに戻らなくても、Photoshop内のレイヤーを表示/非表示をInDesign内でコントロールできるよ。
- InDesign CS5は[Buzzwordから配置]コマンドを使うことができる。Buzzwordは、Acrobat.com内で使えるオンラインの簡易ワープロ。リンクしておくこともできるんだよね。
- [変更をトラック]パネルの一番左上のボタンをクリックしておけば、誰がいつ変更を加えたかの履歴を覚えて、取り消したりたりできるよ。使うときには[ファイル]メニューの[ユーザー]で、名前を入れておくこと。あと、変更履歴は⌘+Yでストーリーエディターに切り替えたときに見えるから。
- OpenTypeでいろいろな字形を使うには、[字形]パネルを表示して、[選択された文字の異体字を表示]オプションに切り替えておくといいよ。ダブルクリックで変更できる(訳注:これはかな〜り前からある機能、日本語では異体字切替にも利用)。
ちょっとタイミングをはずしてしまいましたが、Illustrator CS5についてのメモです。
差異
- 数値入力の際、2バイトでの入力が可能になった
- command+クリックで背面のオブジェクトを選択(環境設定で切り替え、デフォルトはオン)
- 「トリムマークを作成」フィルタが正式に復活([オブジェクト]メニュー内)
- グリフレットに関する機能が削除(つまり、SINGが正式廃止)
- 「パスファインダ」が「パスファインダー」になるなど、音引きがついた
- ルーラ(定規)の基点(原点)が左上になった
- ルーラの基点をドキュメント/アートボードで切り替え可能になった(command+option+R)
- ヘルプに[Illustratorサポートセンター]が追加
- アートブラシに[ガイド間で伸縮]機能が付加。グラフのデザイン(棒グラフをアートワークで置換する機能)のように、オブジェクト全体でなく、ガイド間で伸縮するようになった