えっ?2016じゃないの? 混沌を極めるAdobe Creative Cloudのバージョン番号

この記事は鷹野雅弘によって執筆されました。
公開日:2016年6月21日、更新日:2016年11月 3日
 

例年通り、6月に、Creative Cloudのデスクトップアプリがメジャーアップデートされました。「Yes!!」「おー、そう来るのね!」など、それぞれによいポイントがあるのですが、困ってしまったのがバージョン表記(番号)。今回は2016ではなく、2015なのです。

復習しておくと、CS6からCCになり、その後、CC 2014、CC 2015とアップデート。さらに、Creative Cloudは、メジャーアップデート以外での細かいアップデートで機能強化されるのがポイントです。

さて、話は戻り、今回のアップデートでは、Illustratorは「Illustrator CC (2015.3)」、Photoshopは「Photoshop CC(2015.5)」、InDesignは「InDesign CC(2015)」と、InDesignのみ、変わってないじゃん!と思うだけあり、Illustrator、Photoshopは別フォルダーが作成され、その中にインストールされますが、InDesignのみ、2015と同じフォルダーが利用されます。

整数バージョンとしても、Illustrator(19.2.1→20)、Photoshop(16.1.2→17)は、数字がひとつ増していますが、InDesignのみ、11.3→11.4のようになっています。

さらに、β版とはいえ、Dreamweaverは、2017と、斜め上を行く展開です。

IllustratorPhotoshopInDesign
バージョン名2015.32015.52015.4

アプリケーションが
入っているフォルダー名

Adobe Illustrator CC 2015.3Adobe Photoshop CC 2015.5Adobe InDesign CC 2015
扱い別のフォルダー別のフォルダー同じフォルダー
アプリケーション名Adobe Illustrator CC 2015.3.appAdobe Photoshop CC 2015.5.appAdobe InDesign CC 2015.app
整数バージョン201711
環境設定のフォルダー/ライブラリ/Application Support/Adobe/ライブラリ/Preferences/Adobe InDesign/
Adobe Illustrator 20Adobe Photoshop CC 2015.5Version 11.0-J

どうしていきたいのか、表明して欲しい

「今後、バージョンはCCのまま、細かいアップデートは続けていく。ついては、いつも最新バージョンを使って欲しい」というメッセージなのかな、と思いました。

だとしたら、Illustrator、Photoshopも腹をくくって、このタイミングで整数バージョンを上げずに、上書きを推奨すべきでした。私はこの方向を行くことを願っています。

  • 一番、困るのはアプリケーションによって扱いが異なること
  • CC 2015のリリース時のように、インストールの前に古いバージョンを削除することはやめた様子

いろいろな考えがあり、ユーザーもどう受け取るかそれぞれですが、「こうしていく」というメッセージ、そして、その理由について明確にしてくださると、ずいぶんと印象が異なると思います。

CC道場

6月22日から「初夏の3夜連続スペシャル 」と題して「Creative Cloud 道場」(ライブストリーミング)が行われます。

20時スタート。それぞれの製品担当によるアップデートの解説のようです。 すぐに使わないとしても、リリース時のリソースをチェックしておくのがオススメです。

追記(2016年6月25日):

旧バージョンは自動的に削除されるのが、ただしい挙動のようです。

追記(2016年7月5日):

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