えっ?2016じゃないの? 混沌を極めるAdobe Creative Cloudのバージョン番号
例年通り、6月に、Creative Cloudのデスクトップアプリがメジャーアップデートされました。「Yes!!」「おー、そう来るのね!」など、それぞれによいポイントがあるのですが、困ってしまったのがバージョン表記(番号)。今回は2016ではなく、2015なのです。
復習しておくと、CS6からCCになり、その後、CC 2014、CC 2015とアップデート。さらに、Creative Cloudは、メジャーアップデート以外での細かいアップデートで機能強化されるのがポイントです。
さて、話は戻り、今回のアップデートでは、Illustratorは「Illustrator CC (2015.3)」、Photoshopは「Photoshop CC(2015.5)」、InDesignは「InDesign CC(2015)」と、InDesignのみ、変わってないじゃん!と思うだけあり、Illustrator、Photoshopは別フォルダーが作成され、その中にインストールされますが、InDesignのみ、2015と同じフォルダーが利用されます。
整数バージョンとしても、Illustrator(19.2.1→20)、Photoshop(16.1.2→17)は、数字がひとつ増していますが、InDesignのみ、11.3→11.4のようになっています。
さらに、β版とはいえ、Dreamweaverは、2017と、斜め上を行く展開です。
Illustrator | Photoshop | InDesign | |
---|---|---|---|
バージョン名 | 2015.3 | 2015.5 | 2015.4 |
アプリケーションが | Adobe Illustrator CC 2015.3 | Adobe Photoshop CC 2015.5 | Adobe InDesign CC 2015 |
扱い | 別のフォルダー | 別のフォルダー | 同じフォルダー |
アプリケーション名 | Adobe Illustrator CC 2015.3.app | Adobe Photoshop CC 2015.5.app | Adobe InDesign CC 2015.app |
整数バージョン | 20 | 17 | 11 |
環境設定のフォルダー | /ライブラリ/Application Support/Adobe | /ライブラリ/Preferences/Adobe InDesign/ | |
Adobe Illustrator 20 | Adobe Photoshop CC 2015.5 | Version 11.0-J |
どうしていきたいのか、表明して欲しい
「今後、バージョンはCCのまま、細かいアップデートは続けていく。ついては、いつも最新バージョンを使って欲しい」というメッセージなのかな、と思いました。
だとしたら、Illustrator、Photoshopも腹をくくって、このタイミングで整数バージョンを上げずに、上書きを推奨すべきでした。私はこの方向を行くことを願っています。
- 一番、困るのはアプリケーションによって扱いが異なること
- CC 2015のリリース時のように、インストールの前に古いバージョンを削除することはやめた様子
いろいろな考えがあり、ユーザーもどう受け取るかそれぞれですが、「こうしていく」というメッセージ、そして、その理由について明確にしてくださると、ずいぶんと印象が異なると思います。
CC道場
6月22日から「初夏の3夜連続スペシャル 」と題して「Creative Cloud 道場」(ライブストリーミング)が行われます。
20時スタート。それぞれの製品担当によるアップデートの解説のようです。 すぐに使わないとしても、リリース時のリソースをチェックしておくのがオススメです。
追記(2016年6月25日):
旧バージョンは自動的に削除されるのが、ただしい挙動のようです。