Illustratorで段組みを作成する手順
次のような2段組みのテキストボックスを作成するには、「エリア内文字オプション」を使う方法と「段組設定」を使う方法があります。
「段組設定」を使う方法
Illustrator CS以降、段組設定がオブジェクトメニューの奥底に移動してしまい、「スレッドテキスト」と「エリア内文字オプション」を使うのが推奨という感じがしなくもないですが、「段組設定」は設定時にガイドを作成することができます。
画像などの配置時、面合わせ(つらあわせ)にガイドは不可欠ですので、ガイドが必要な場合には、段組設定を使うメリットがあります。
- 四角形を作成する(このサンプルだと、幅:160mm、高さ:180mm)。この四角形の塗りは手順6で消えてしまうので、塗りや線は適当でよい。
- [オブジェクト]メニューの[パス]→[段組設定]をクリックして[段組設定]ダイアログボックスを開く。
- [列]の[段数]を「2」に設定し、[間隔]の値を調整する。
- [ガイドを追加]にチェックして、[OK]をクリックする。
この際、プレビューにチェックをつけておくと[OK]をクリックする前に結果を確認しやすい。 - 一旦、選択解除してからガイドのみを選択し、command+5でガイド化。さらに[表示]→[ガイド]→[ガイドをロック]をクリックしてガイドをロックする(command+option+;)。
- 残った四角形を(2つとも)選択して、[書式]メニューの[スレッドテキストオプション]→[作成]をクリックする。
この時点で四角形の塗り(線)は消える。 - ツールボックスで[文字ツール]を選択し、スレッドテキストに変更されたテキストボックスの左上でクリックし、文字原稿を流し込み(ペースト)します。
なお、ガイドは環境設定で「シアン、実線」から「ライトブルー、点線」にしておくとよいでしょう。
「エリア内文字オプション」を使う方法
「段組設定」を使う方法とは異なり、ひとつのテキストボックスで完結させるには、エリア内テキストを選択し、[書式]メニューの[エリア内文字オプション]をクリックします。
[エリア内文字オプション]ダイアログボックスが表示されたら、[列]の[段数]や[間隔]を調整します。
「エリア内文字オプション」を使う方法のメリットは、次のとおり。
- 後から段組数、間隔を変更できる
- オフセット(ボックスの内側のマージン、Webでいうところのpadding)を設定できる
ただし、エリア内文字オプションのガター(コラムとコラムの間のスキマ)のラインには、スナップが効かないのでご注意ください。
使い分け
段組設定 | エリア内文字オプション | |
---|---|---|
設定方法 | [オブジェクト]メニューの[パス]→[段組設定] | [書式]メニューの[エリア内文字オプション] |
設定後のテキストボックスの数 | 複数 | 1つ |
ガイド | 作成可能 | 作成されない |
段組、間隔の再調整 | ||
それぞれの段組の大きさ調整 | ||
オフセット |