『モリサワの組版教室』は資料目当てで行っても十分に元が取れるし、「知識の棚卸し」としてオススメです
先日開催された『モリサワの組版教室』を受講してきました。
ご参考までに、正規の金額(税込10,000円)にて普通に参加しており、この記事には宣伝っぽいニュアンスはありません。
内容
次の3つを柱に、基本からガッツリ6時間、途中にお昼休憩をはさみ、10-17時の1日のセミナーです。
- 文字構造と組版 DTP までの歴史・フォントの特徴と選び方・字面・字詰と行長・組版の単位・文字種など
- 日本語組版の考え方 タテ組とヨコ組の違い・約物の扱い方・詰め組・レイアウト設計・ルビ・和欧混植・数字と欧文・見出し・注・表組など
- デジタルフォントと文字コード フォントフォーマット・異体字・JIS2004・ユニコード・IVS・EPUB・多言語など
付属してきたもの
講義に用いているスライドをプリントアウトされたものに加え、下記が机におかれていました。
持っているものも多かったのですが、圧倒される量。イヤイヤ来ている方は、帰り道、重さを倍に感じるだろうな〜と思ったり。
市販されているもの
- 『字本』(著:廣村正彰)4,140円
- 『文字組版入門(第2版)』(日本エディタースクール) 540円
- 『文字の組方ルールブック ヨコ組編』 540円
- 『文字の組方ルールブックタテ組編』 540円
小冊子など
- 「英中韓組版ルールブック」
- 『文字は語る』
- 『組版で語る』
- 小冊子「組版で語る」
- 「type-in & font-in」(MORISAWA PASSPORTアップグレード2015)
- Font Map(体系マップ、見本帳、文字セット一覧)
最初の3つは、このあたりに掲載されているものです。
その他
- 「伝統的文字サイズ表」(透明の級数表でポイントと級数の混在したもの:祖父江慎さん監修)
- 「クリアファイル」
- 「印刷校正記号一覧」(A4で4ページ)
- JAGAT DTPエキスパート練習問題(抜粋、A4で6ページ)および回答
- 「文字組版の教室〜知って得する組専講座〜」(2011年1月から2013年にモリサワニュースに掲載されたものをまとめたもの)
まとめ+次の開催は?
「答え合わせ」的なニュアンスで参加したのですが、「あ、そっか、あれは、こうだからこうなんだ!」や「え? そうだっけ!?」など、知識の補完や、思い込みを是正するとてもよい機会になりました。
いわば、「最後の10%」をコンプリートするために、このようなセミナーは、とても有益です。
資料目当てで行っても十分に元が取れますが、何より知識の棚卸しとして、このようなセミナーに参加する価値は十分にあります。
自分にとって当たり前でも、その土地や、属していた会社などのローカルルールということは多々ありますし。
気になった方は、モリサワのサイトの「イベント・セミナー」にて紹介されるほか、モリサワから、月末近くに発行されているモリサワメールマガジンにて掲載されていますのでチェックしてみてください。
ご参考
私は出張に合わせ、大阪本社での開催分に参加しました。同時期、東京版に参加された方とすり合わせしたのですが、スライドが異なるようでした。もちろん、大枠は同様ですが、講師の裁量にて調整されているようです。
大阪開催分は、モリサワ本社での開催ということもあり、途中に5Fショールーム見学がありました。 思いの外、楽しかった!
階段のサインなども印象的でした。